プラバン.net を運営する nanabo から、新商品「両面フロストプラバン」が登場! 立体プラバン協会の作家会員さんから寄せられたリクエストに応えて実現した、今までにないプラバンです。
この「両面フロストプラバン」の新登場を記念して、作家会員のみなさんに実際に使ってみた感想や作例を送っていただく特集企画をお送りします!
2回目は、和の縁起物モチーフなどで色彩豊かな作品を送り出すもりた はるこさん。
「両面フロストプラバン」は、いつも自分で“手でやすりがけ”しているプラバンの代わりとなるクオリティなのか。どんな場面で使えそう……?
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“自分でやすりがけする苦労”から解放されるか……?
プラバンは大好きだけど、唯一やっかいなのが、やすりがけ。
私はパステルや色鉛筆で彩色することが多いので、やすりがけは必須です。
サンダーを使ってやすってるけど、ホコリや騒音などの制約中、「雨の日の昼間のベランダ」が私のやすり条件。
イベント間近でやすった在庫が底をつきそうな時の絶望感よ……。
そんな中、nanaboさんから発売された両面フロストプラバン。ありがたや……。
お試しでいただいたので、早速試してみました。
金魚のモチーフで、0.2mm厚の“両面フロスト”プラバンをお試し!
サンキャッチャーで使用している0.2mm。
以前は両面やすりがけしていましたが、片面フロストタイプがnanaboさんから出てからは、裏面のみやすりがけして使用していました。
せっかくなので、一番成型が難しい金魚でお試し!
縦横の収縮比を確認。
まずは角をカットして、縦横比を確認。
樹脂の板を引き延ばして作られているプラバンの性質上、精度のよいメーカーさんのプラバンでも、ロット(場所)によっては、ちょっと斜めになったり縦横比が異なることもあるので、私は必ずやってる儀式みたいなもの。。。

始めたばかりの頃、ハイジがムンクの叫びみたいになっちゃってから、せっかく描いたものが無駄にならないように確認するようにしています。

という訳で、これはいい感じ。
印象としては、片面フロストより少し薄く感じます。
カットします。
ここからは、両面フロストプラバンと、その他のプラバンを使った場合とを比較しながら試していきます。
片面フロストの裏を自分でやすったものと、両面自分でやすったものがあったので比較してみました。
今回比較に使ったもの
《A》「両面フロスト」(両面フロストプラバン 0.2mm厚)
《B》「片面フロスト+片面自分やすり」(片面フロストプラバン 0.2mm厚に、もう片面は自分でやすりがけ)
《C》「両面自分やすり」(透明プラバン0.2mm厚に、両面とも自分でやすりがけしたもの)
スキャンカットでカットしました。

両面フロストは裏が透けにくく、片面フロスト+片面自分やすり → 両面自分やすりの順に透け感が強くなります。
私の場合、やすりがけの強さによる溝が浅かったものと思われます。
パステルで着色してみます。
パステルで色ぬり。
色ののり具合は、両面フロスト > 片面フロスト+片面自分やすり > 両面自分やすり の順に濃く見えます。
色付けしていても、フロスト面は色のりがよいと感じました。後で比較する為に、ヒレの色を変えてあります。


パステルは溝に顔料をすりこむので、溝の深さや量の差がそのまま色の濃さの違いとなって現れたと思われます。
加熱すると、こんな感じ。

そして、この時点で致命的なミスに気づきました。
両面フロストの型が違う……(もっと早く気づこう)。
気を取り直して……やり直し。
両面自分やすりの在庫がもうなかったので、改めて、両面フロストと片面フロスト+片面自分やすりとで比較しました。
色付け前

やはり、両面フロストは白っぽく、片面フロスト+片面自分やすりは裏が透けています。
色付け片面
比較の為、両面フロストはヒレを黄色、片面フロスト+片面自分やすりはヒレを橙にしました。
胴体部分の赤は同じですが、両面フロストの方が濃く感じます。

色付け両面
やはり、両面フロストの方が全体に色が濃く乗っています。

加熱してみました。
私が使っているトースターは温度調節機能のないシンプルな小さめのトースターの為、温度が高くなりやすいのですが、両面フロストは、上にする面によってとても丸まりやすい感じがしました(今回は表面を上にしており、丸まったので途中でひっくり返しました)。
片面フロスト+片面自分やすりの方が穏やかだった印象です。

加熱後は色の差をあまり感じられず、どちらもしっかりとムラなくついています。
加熱後の厚さは……

わかりにくいので、長方形で比較してみます。

条件を同じにするために、並べて同時に加熱しました。

立てて比較すると、両面フロストの方がちょっとよれてますが、ほんの少し薄いです。

念の為、別のプラバンでもう1枚ずつ。

やはり少し両面フロストの方が薄いようです。
丸まりやすさも、薄くて熱が早く伝わる為と思われます。
でも上下の向きを変えると、2枚目のようにキレイに仕上がります。
両面フロストプラバンの印象、まとめ。
両面フロストプラバンは、花びらのように、繊細なものを作るのに向いていそうです。
私は熊手のパーツなどミニチュアなものを作るのによさそうだと感じました。
薄いので、ブローチなどの土台はレジン加工が必須かもしれません。
色のりはとてもよいので、パステルで彩色する場合は加熱前にしっかり余分な粉を落とすのがムラなく仕上げるコツになると思います。
nanabo アート&クラフトラボ のオリジナルプラバンシリーズ、第3弾は――
これも今までなかった(当方調べ)!
《両面やすりがけ済みの半透明プラバン》!
立体プラバン協会の作家会員さんからもリクエストが多かった、表と裏の“両面”をやすりがけしてあるプラバンを、ついに作りました!
今回使った主な資材
プラバン
#PR ※本企画では、nanabo アート&クラフトラボ から商品をご提供して作家会員さんにレポートを依頼していますが、忖度のない本気のレポートをぜひ!とお願いしています。


